今回のテーマは「ノートのタイミングでキースイッチを打ち込む方法」です。
どういうこと?・・・と思った方説明しますね。
配置が悩ましいキースイッチ
Native Instruments KONTAKTなどで打ち込みをしていると、奏法の切り替えなどでキースイッチを使うことが多々あると思います。
普通、いや少なくとも僕の感覚だとキースイッチは変化させたいノートの真下に配置したいです。
なぜなら、「このノートに対して奏法を変化させたんだ」ってわかりやすいじゃないですか。
しかし、鳴らすノートのジャストなタイミングでキースイッチを置くと切り替えがうまくいかないことがあるんです。(キースイッチが無視されるなど)
これらの考えられる原因はCPUの処理の仕方だと思っています。
CPUは多くの計算を一瞬でまとめてこなしていているように感じますが、実際は順繰り、順繰りです。
マルチコアのCPUでは全く同じタイミングで処理されてることもあるかもしれませんが、どっちにしろ都合が良くないです。
CPUが行う計算の順番において、C3の音が先か、C0のキースイッチが先かはDAW使用者にはわかりません。(DAWの設計者ならわかるかも?)
たまたまC3の音が先に計算されれば、音色を切り替えないまま鳴ることだってあるわけです。
これを解消するのは簡単です。
キースイッチを鳴らすノートより手前に配置すればいいのです。
DAWの見た目的には左ですね。
どれだけずらすのかについて、これは1Tickでも前に置かれていれば基本大丈夫だと思います。
しかしこれではジャストなのか、1Tick手前なのかはパッと見では見にくいです。
しかも毎回のちょっとずらしはめんどくさい。(正直これが本音)
そしてさらに言えば、キースイッチの位置が小節の頭だったりすると、鳴らすC3は「9小節目」なのに、キースイッチのC0は「8小節目の終わり」と扱われたりします。
これだとはさみツールでカットした時に、キースイッチだけが前の小節の終わりに取り残されて誤動作の原因になります。
今回はこれを改善する提案です。
恐らくどのDAWでも行うことができるはずです。
手順
まずMIDIトラックを2つ作ります。
MIDI送信先とMIDIチャンネルを同じにします。
MIDIトラックAには楽器として鳴らすノートを入力し、MIDIトラックBにはキースイッチのノートを入力します。
MIDIトラックBのトラックディレイを「マイナス数ミリsec」にします。
たったこれだけです。
これでMIDIトラックBだけ設定した「数ミリsec」分早く計算されます。
これで確実に奏法を切り替えられます。
以上のようにトラックを分けて打ち込めば見やすく感覚的な打ち込みができることでしょう。
トラックを分けるもう一つの利点
さてトラックを分ける今回の方法にはもう一つ利点があります。
キースイッチは切り替えスイッチと言えどMIDI的には音階情報の一部です。
転調などの際に、ノートを全選択をして全体的に上げ下げすることがあると思いますが、この時当然キースイッチの部分も上下します。
これでは正しく演奏されません。
上記のトラックを分けるやり方ならば、MIDIトラックAを変更してもMIDIトラックBは変化しないので、キースイッチの誤動作を防ぐことができます。
是非お試しください。
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