StudioOneでもできる!MSB、LSB、PCを使って音色を切り替える方法

CLALIKA

今回はStudioOneのインストゥルメントトラックにて音色切り替えをする方法を紹介したいと思います。

はじめに

曲作りがソフト音源で完結することも多くなった最近ですが、ハード音源を使っている人もまだまだいらっしゃるでしょう。

完全アナログなシンセは別として、色々な音色が入っている所謂音源モジュールは、PCからMIDI信号を送ることで、内部の様々なパラメーターを操作することができます。

今回はその中の音色の切り替えについてです。

例えば、下の画像の音色に切り替えたいとします。

音色を切り替えるには、

・MSB
・LSB
・PC(プログラムチェンジ)

この3つをオートメーションで送ってやればいいわけですが、StudioOneにはもう一つのやり方があります。

やり方は簡単です。

・インストゥルメントトラックのインスペクターを開く

・バンク/プログラムというパラメーターのすぐ上のプログラムと書いてある右の四角にチェックマークを付けて音色切り替えを有効化する。

・バンク/プログラムに音色の番号を入れる。

それだけです。

しかし困ったことがあります。

先程、音色を切り替えるにはMSB、LSB、PCの3つの信号を送る必要があると書きました。

では何故StudioOneにはバンクとプログラムの2つしかないのか?

それを今から解説していきます。

そもそもMSB、LSB、PCってどうなってるの

まずStudioOneのプログラムという機能は、バンク=MSB&LSB、プログラム=PCであるということを理解する必要があります。

続いて少しばかり、MSB、LSB、PCについて説明したいと思います。

MSB、LSB、PCはそれぞれが個々に0〜127(128種類)の値を持つことができます。

そしてこれら3つ情報をあわせて1つの音色を指し示しています。

混乱すると思うので一応説明しておきますが、MSB、LSBのとれる値は0〜127、PCのとれる値は1〜128と覚えておいてください。

何故こうなってるのかはわかりません。

何故かこうなってるんです。

イメージできない方は、床にダンボールが128×128個並べてあると想像してみるといいかもしれません。

各ダンボールには番号の振られた128個の音色が入っています。

つまり128×128×128=2,097,152個の音色を管理することができるんですね。

ではStudioOneに戻りましょう。

StudioOneのバンク/プログラムの仕組み

バンクとして指定できる最小値は0、プログラムとして指定できる最小値は1です。

ちょっと実験してみます。

バンクを0、プログラムを1にしてから、プログラムの1をクリックしながら上方向に持っていくと数字が増えて行きます。

プログラムが128を超えるとバンクが1増えます。

これはつまりLSBが+1されたということなんです。

さてこれを繰り返していくとバンクが127に到達します。

では次は一体どうなるのでしょうか。

お察しの通りバンクは128になります。

しかし一般的なハード音源側では、MSB1、LSB0ということなんです。

バンクの上限は16383です。

これは<MSB>128 × <LSB>128 = <バンク>16384(0〜16383)だからです。

ではMSBとLSBからバンクを計算してみます。

バンクの計算方法

計算式は簡単です。「(MSB × 128) + LSB」です。

では試しに、先程の画像の音色を使ってバンクを計算してみます。

音源の表示によると、MSB89、LSB64、PC1とあります。

これを計算式に当てはめると(89×128) + 64 =11456となります。

なので入力する値はバンク11456、プログラム1です。

ではStudioOneに入力してみます。

ちゃんと目的の音色に切り替わりました!

終わりに

さて今回は音色を切り替える方法を2つ説明しました。

散々説明しておいてなんですが、最初に説明した、オートメーションでMSB、LSB、PCの3つを送ってやる方法のほうが便利かもしれません。

前者の方法なら演奏中に何回でも音色切り替えができるにも関わらず、後者であるバンク/プログラムでは1トラックにつき1音色となってしまいます。

まぁDAWのトラック数はPCのスペックが許す限り、無制限といえるので好きな方を使えばいいという事でしょうか。

それでは今回はこの辺で。

バンク/プログラム変換プログラム

計算式は難しくないとはいえいちいち計算するのはめんどくさいので計算プログラムを作りました。
ご自由にお使いください。(JavaScriptで動きます)

PreSonus Studio One 6 Professional
created by Rinker

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